ニキビを知ろう!
ニキビ(尋常性ざ瘡)ってどんな病気?
ニキビと聞くと、「ただの肌荒れ」という認識がある方も多いのではないのでしょうか?
しかし、ニキビは毛穴にできる”皮膚の病気”です。
思春期になると脂腺が大きく発達して、皮膚を保護するあぶら分(皮脂)をたくさん作れるようになり、
また、性ホルモンの影響で皮脂の分泌はより盛んになっていきます。
特に顔や胸、背中などは脂腺がたくさん集まっているのでニキビができやすい部分になります。
・なんでニキビができてしまうの?
ニキビの原因として、皮脂分泌の増加、毛穴のつまり、アクネ菌の増殖が関係しています。
皮脂が多すぎたり、毛穴の出口がつまったりすることで毛穴の中に皮脂がたまり、ニキビができる原因となります。
この毛穴の状態を「コメド(面ぽう)」(白ニキビや黒ニキビ)と呼びます。
コメドの内側は、アクネ菌にとって発育に適した状態になっているので、コメドの中でどんどんアクネ菌が増えていきます。
増えすぎたアクネ菌に対抗するために炎症を起こすため、ニキビは赤く腫れ上がっていきます。
・白ニキビ、赤ニキビ、黒ニキビっていろいろあるけど何が違うの?
ニキビは皮脂の量や、炎症の程度によって状態が異なります。
第一段階
炎症のないニキビ(コメド)
《微小コメド(面ぽう)》
肌表面では特にトラブルがないように見えますが、毛穴の先が狭くなり、皮脂がたまり始めた状態。
《コメド(面ぽう)》
白ニキビ:毛穴に皮脂がたまり白くポツッと見えるような状態。アクネ菌が増え始めています。
黒ニキビ:白ニキビの毛穴が開いていると、黒く見える状態。
第二段階
炎症を起こしたニキビ
赤ニキビ:毛穴の中で増えたアクネ菌が炎症を引き起こしている状態。
化膿した黃ニキビ:赤ニキビが悪化すると、膿がたまって黄色くみえるような状態。
・ニキビの治療と予防って具体的に何をしたらいいの?
一見肌トラブルがなさそうに見えても、微小面ぽうがあることで赤ニキビなどに繋がる可能性があります。
そのため、赤ニキビなどが治癒した後にも、コメド(面ぽう)があることで再発リスクを高めてしまうため、コメド(面ぽう)の状態から正しく治療してあげることが重要です!
<予防と治療>
1.肌を清潔に!
1日2回洗顔料を使用して、肌を清潔に保ちましょう。洗顔料は洗浄力が強すぎると、皮脂の分泌を高めてしまう可能性があるため刺激の少ないものを選びましょう。また、泡立てネットなどでよく泡立て、肌をこすらないように洗うことがポイントです。
2.丁寧に洗い流す!
すすぎは泡が残らないよう丁寧に洗い流しましょう。
3.保湿!
保湿をしっかり行いましょう。洗顔後、乾燥する前に化粧水、乳液やクリームで保湿し、お肌のベタつき程度によって薄く塗ったり、また乾燥するようであれば乳液やクリームの塗る量を増やしましょう。
→スキンケア類はニキビができにくいことを確認している”ノンコメドジェニック”の表示があるものだとよりニキビができにくくなります。
4.再発を防ぐ!
ニキビの炎症が起こっている場合はニキビの治療薬を併用して、治療を行い、再発を防ぎましょう。
<治療期間>
赤ニキビやコメドを治療していく期間は、
- 外用薬の抗菌薬
- 過酸化ベンゾイル(角質を剥がし、毛穴のつまりを改善するピーリング効果がある+アクネ菌などのニキビの原因菌を殺菌する薬剤)
- アダパレン(皮膚のターンオーバーを調節し、毛穴のつまりを改善する薬剤)
これらを併用し、ニキビを治療し、かつ再発させないお肌作りをすることができます。
<治癒後>
抗菌薬の使用を中止します。
過酸化ベンゾイルやアダパレンを継続して使用していきます。
まずは3か月を目標に使用を継続していくことで、効果を実感できると言われています。
また、過酸化ベンゾイルは殺菌作用を含みますが、
抗菌薬ではないため継続的に使用していても耐性菌を生み出すことはないため抗生物質が効きにくい体を作るリスクは低いとされています。
・思春期はニキビ治療の頑張りどころです!
ニキビは思春期頃から発症し、長く続く慢性の病気です。13歳ごろからでき始め、高校生にかけてピークを迎え、10代のうちにニキビあとが残ることもしばしばあります。
ニキビは、できはじめが治療のチャンスです!子どもたちは大人が思うより、肌トラブルで悩み、自尊心へ影響を及ぼしていることがあります。
悪化のピークを迎える前に、正しい治療と予防を行うことがニキビあとを残さないための近道になります。将来子どもたちが健やかなお肌で自信を持って生活していけるようアクアキッズクリニックもサポートしていきます。ともに悩みを解決していきたいと思いますので、お気軽にご相談ください。
<引用>