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新年度ワクチンが始まりました!

[2026.04.08]

新年度に入り、新しい環境で生活が大きく変わるご家庭も多いのではないでしょうか?

子どもたちにとっても新たな環境に慣れるまでワクワクソワソワの毎日だとは思います。

そんな忙しい中でつい忘れがちなのが、「定期予防接種」の存在です。

『赤ちゃんじゃないからそんな予防接種ないだろう」「小学校に入ったからワクチンないよね」

そう思われる親御さんも多いのですが、新年度こそ予防接種の接種忘れ、今年度から接種できるワクチンを確認する絶好のチャンスなのです。

 

今回は新年度に新たに接種できるワクチンやワクチン接種の重要性をお話したいと思います。

 

なぜこの時期に確認したほうがいいのか

ワクチンの予防接種スケジュールは、ワクチンの種類によって様々です。新しい年度になって接種できるようになるもの、その中でも定期接種で定められている期間が1〜2年間と限られているものがあります。その機会を逃すとワクチンを接種できずに必要な免疫がつかず、感染症にかかるリスクがあがってしまったり、高額なワクチン接種費用を自己負担で支払わなければならなくなってしまったり、ご家族の負担も大きくなってしまいます。

そのため、新年度に変わるタイミングで、接種できるワクチンやおすすめしたいワクチンについてご案内していこうと思います。

 

麻しん風しんワクチン

 

麻しん風しんのワクチンは

1回目:1歳〜2歳(2年間)

2回目:就学前(年長さんの1年間) で定期接種をすることができるワクチンです。

 

接種できる期間が短いため、ご自宅に予診票が届いたら速やかなワクチン接種をおすすめしています。ワクチン接種をすることで、95%程度の人が抗体をつけることができると言われており、1回目の接種で十分に抗体が産生されなかった人も、2回目の接種で多くの方に抗体をつけることができます。

今年も国内での麻しん発生が報告されており、自分自身や周囲の人の安全のためにも入園前・入学前に接種を済ませておきましょう。

 

麻しんとは

麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症で、感染力が非常に強く免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症するといわれています。

感染経路が空気感染なので、麻しんの人と同じ空間にいるだけで感染するリスクがあります。

死亡率も高く、1000人に1人と高い割合になっている恐ろしい感染症です。

 

麻しんは感染すると約10日後に発症し、発熱や咳・鼻水などの風邪症状のような症状が現れます。その2〜3日後に39度以上の高熱と発疹がでてくるのが特徴です。肺炎や中耳炎などの合併症を起こしやすく、1000人に1人の割合で急性脳炎を発症すると言われています。

また、急性脳炎とは別に、麻しんに感染後5年〜10年後に発症する亜急性硬化性全脳炎があり、治療法が確立されておらず、予後不良な病気です。  

 

風しんとは

風しんウイルスによる感染症で、2〜3週間の潜伏期間を経て発症し、発熱、発疹、リンパ節の晴れが特徴的な症状が現れます。飛沫感染や接触感染が感染経路として知られています。

発疹や発熱は数日でおさまりますが、リンパ節の腫れは3〜6週間続きます。また、脳炎や血小板減少性紫斑病などの合併症を起こすことがあります。

風しんは、妊娠早期(妊娠20週より前)の女性が発症することで、胎児に重篤な影響を与える先天性風しん症候群の原因となるため、妊婦さんが特に注意が必要な病気として知られています。

将来的に、お子さんが大きくなった時、パートナーやその子供を守れるよう、ワクチン接種を完了させておきましょう。

 

おたふくワクチン

おたふくワクチンは任意接種のワクチンですが、江戸川区では1歳〜年長さんまで、区の助成券(3000円助成がでて、当院では3600円/回の自己負担あり)を使用することができます。おたふくワクチンは、1回目のワクチン接種によって90%前後の人に抗体をつけることができ、2回目の接種でより十分に抗体を獲得することができると言われています。

 

日本小児科学会のスケジュールでは、効果的に抗体をつけるために、

 

1回目:1歳

2回目:就学前(年長さん)の時期 に任意接種することを推奨しています。

 

おたふくとは

ムンプスウイルス感染により、耳下腺が腫れる病気です。飛沫・接触感染が感染経路で、2〜3週間の潜伏期間を経て発症します。両側、または片側の耳下腺が腫れ、痛みと数日の発熱を伴うことが多いです。多くは軽症で自然に治ることが多いです。

しかし、発症後に難聴や髄膜炎、精巣炎などの合併症を起こすことがあり、それぞれが生活に大きな影響を及ぼすことがあるためご紹介していきます。

 

①ムンプス難聴

おたふくに感染した人のうち、1000人に1人の割合で感音性難聴を発症し、生涯耳が聞こえない症状が残る可能性が高いです。

 

②無菌性髄膜炎

1〜10%の割合で無菌性髄膜炎を発症します。耳下腺の腫れの数日後から、高熱や激しい嘔吐、頭痛、意識低下などの症状が現れます。1〜2週間で自然に軽快し予後は良好なことが多いです。

 

③ムンプス精巣炎

幼少期にワクチン接種を受けず、思春期以降におたふくを発症すると、20〜30%の割合で精巣炎を起こすことがあります。高熱とともに陰嚢が腫れて強い痛みを伴い、将来的な不妊につながることがあります。

二種混合ワクチン

 

二種混合ワクチンは、

11〜12歳の間の2年間 で定期接種することができるワクチンです。

 

ジフテリアと破傷風の二種類の発症を予防することができます。なお、自費にはなってしまいますが、当院としては、二種混合ワクチン接種時に、百日咳の予防ができる三種混合ワクチンに変更することをおすすめしていますので、ご興味のある方は、次の項目をご参考になさってください。

 

三種混合ワクチン

三種混合ワクチンは、ジフテリア・破傷風・百日咳の3種類の感染症に対する抗体をつけることができるワクチンです。中でも、近年日本で発生が増えている百日咳について、抗体は4〜7年で抗体が減少することが知られています。乳幼児期に接種した百日咳ワクチン(四種混合や五種混合など)の抗体が就学前には減少している可能性が高いため、学童期で流行がくる感染症とも言われています。当院では、就学前ワクチンの一つとして、または、11歳の二種混合ワクチンの代わりに三種混合ワクチンの接種をおすすめしています。

 

百日咳とは

百日咳菌の感染によって、特有の痙攣性の激しい咳発作が引き起こされる気道感染症です。

特に乳児(新生児期や乳児早期)では、感染すると激しい咳症状による無呼吸発作、けいれん、呼吸停止など重篤になることがあり、注意が必要です。

乳児でなくとも、長引く激しい咳発作により、夜間の睡眠が障害されたり嘔吐を繰り返したりと日常生活に大きな影響を及ぼすことがありますので、ワクチンによる予防をおすすめしています。

 

HPVワクチン

HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンは、小学校6年生から接種できるワクチンで、男女ともにシルガード9を接種することができます。江戸川区では、小学6年生〜高校1年生の間に区の助成を使用して全額無料で接種することができます。(女性は定期接種のため区から予診票の発送あり、男性は任意接種のため区のサポートセンターに連絡が必要

 

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、200種類以上が存在し、そのうち40種類が性器や肛門周囲の粘膜から性交渉等によって感染します。

多くは、免疫力によって自然に消失し無症状で経過しますが、持続感染した場合、

 

女性では、子宮頸がん、膣がん、外陰がんなど、

男性では、肛門がん、陰茎がん、中咽頭がん(のどのがん)など を発症することがあります。

 

お子さんご自身や将来のパートナーを守るために、HPVワクチンの接種はとても大切です。

※江戸川区では2026年4月1日から男性のHPVワクチンもシルガード9の接種が可能となりました。

ガーダシルを接種途中の方も次回からシルガード9への変更が可能です。

 

おわりに

今日は、新しい年度を迎えて接種可能なワクチンについてご説明させていただきました。

どのワクチンも、忙しい毎日を過ごしているとあっという間に定期接種の期間を逃してしまう、接種期間の短いワクチンばかりです。お子さんの健康的な生活を守るため、新年度に母子手帳を確認し、接種忘れがないか、今一度確認をお願いいたします。ご不明点があれば、来院時にいつでもお近くのスタッフまで、お問い合わせくださいね。

 

参考:

麻しん(はしか)|厚生労働省

風しん|厚生労働省

流行性耳下腺炎|厚生労働省

9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(シルガード9)について|厚生労働省

HPVワクチンについて知ってください

百日咳 |厚生労働省

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