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⚠️熱中症にご注意を⚠️

[2023.06.08]

こんにちは、アクアキッズクリニックです。
最近どんどん暑い日が増えてきましたね。
熱中症でお子さんやお年寄りが倒れた、などのニュースを目にすることも多くなってきました。
今回は夏本番を迎える前に、熱中症についてお話していこうと思います。

お話しを始める前に

最近の出来事で熱中症についてのニュースがありました。
江戸川区小岩地区での学校で、熱中症の発生がありました。
全国ニュースになっていたので、知っている方も多いとは思います。

江戸川区の都立小岩高校で生徒20人が熱中症とみられる症状訴える 6人搬送いずれも軽症

(TBS NEWS DIGSより引用)

【熱中症とは】

熱中症とは、『気温や湿度が高い環境下で体温の調節がうまくいかず、めまいやだるさなど、さまざまな症状が起こる状態』をいいます。

夏は熱中症が最も多くなる季節です。
高温の炎天下にいると、大量の汗で体の水分や塩分が失われ、体温調節がうまくできなくなってしまいます。
子ども(特に乳幼児)は体温調節機能が未発達で、汗をかく機能が未熟です。
大人と比べると暑さを感じてから汗をかくまでに時間がかかり、体温を下げるのにも時間がかかってしまうため、体に熱がこもりやすく体温が上昇しやすくなります。
また、全身に占める水分の割合が大人より高く、体重に比べて体表面積が広いため、外気温の影響を受けやすくなっています。
さらに幼少期の子どもは大人よりも身長が低い為、地面からの照り返しの影響を強くうけます。
たとえば大人の顔の高さで32℃の時、子どもの顔の高さでは35℃程度の感覚だと言われています。
このような理由からこどもは大人よりも熱中症になりやすく、十分な注意が必要といえます。

【症状】

熱中症の症状は、重症度によって異なります。

[軽症]
    • めまい、立ちくらみ
    • 筋肉痛
    • こむら返り
    • 気分不快感
[中等度]
    • 頭痛
    • 吐き気、嘔吐
    • 身体のだるさ
[重症](中等度の症状に加えて)
    • 呼びかけへの反応がない
    • 意識消失
    • けいれん
    • 真っ直ぐ歩けない
    • 異常な高体温
    • 異常な発汗、もしくは発汗停止
    • 肝臓や腎臓の障害など(血液検査でわかります)

【治療】

軽いめまいや頭痛がある場合、軽い熱中症の可能性があります。
衣類を緩め、涼しいところに頭を低くした状態で寝かせます。
塩分・糖分が含まれたイオン飲料を、こまめに少しずつ飲ませましょう。
また、身体の表面を冷やしてあげることも有効です。
睡眠がとれているのにあくびをしていたり、汗を大量にかいていたりする時は、注意が必要なサインです。
筋肉痛のような手足の痛みを訴えることもあります。

だるさや吐き気、それに頭痛やけいれんが起きたりすれば、熱中症の状態が重くなっているかもしれません。
イオン飲料をこまめに少しずつ与えながら、冷たいぬれタオルで拭く・風を送る・クーラーの効いた部屋に寝かせるなど積極的に体を冷やすようにしましょう。
同時に、病院を受診する準備をしましょう。

《軽い熱中症の場合》

涼しい環境での安静・身体の表面を冷やす、口から水分や塩分を補給することで十分な治療になります。

《頭痛や嘔吐などの症状があり中等度の熱中症と診断された場合》

医師の判断により点滴で水分や塩分を補給していきます。

《意識障害や異常な高体温を認める重度の熱中症の場合》

入院して体温管理や呼吸の管理など全身の管理が必要となります。

【予防】

子どもは自分で自らの体調の変化を訴えられないことがあります。
屋外でずっと遊んでいると、その楽しさに夢中になってしまい、身体に異変が起きていても気づかないのです。
したがって、異変がないか、周囲の大人が気にかける必要があります。

  • こまめな水分補給

本人が「喉が渇いた」と思ったときには、もうすでにかなり水分が失われています。
喉が渇く前に少しずつ水分と塩分を補給させたり、水筒・ペットボトルを持ち歩かせましょう。
補給するのは電解質などが含まれたイオン飲料が望ましいでしょう。

  • 気温と体温に合わせて衣類を調節する

通気性の良い涼しい服を着せるようにしましょう。
暑さに応じて脱ぎ着させ、外出時には帽子をかぶりましょう。

  • こまめに日陰・屋内で休憩する

子どもは照り返しの影響を大人よりうけることに留意しましょう。

  • 子どもの異変に敏感になる

顔が赤い、ひどく汗をかいているなどの状態に気を配りましょう。

  • 車内や屋内では適切なクーラーの使用を

いつもクーラーの効いた部屋にいて汗をかかずにいると、暑さに弱くなります。
適度に運動させ、暑さに強い身体をつくりましょう。

  • ベビーカーを長時間日なたに置かない

ちょっとだけだからと油断せず、常に一緒にいてあげる心配りをお願いいたします。

【まとめ】

こどもの熱中症は、大人と比べ体温調節機能が未熟であるため、いつでも起こる可能性のあるものとして一緒にいる大人が気をつけてあげることが必要です。
高温多湿な環境での適切な衣服の種類、適切な量の水分摂取は、熱中症を予防するために有効です。
身体にしっかり水分が吸収されるように、水やお茶だけではなく、塩分・糖分が含まれたイオン飲料(ポカリスウェットやOS1など)を飲ませてあげましょう。
熱中症は暑さに慣れていない人に多くなる傾向があります。
熱中症は命を落とすこともある重篤な病態です。
こどもたちが元気に夏を楽しめるよう、日頃から熱中症の予防を心がけていきましょう。


【おまけ〜日光浴でビタミンDの活性化を促してあげよう〜】

過度な紫外線は皮膚への障害を引き起こすものであると広く知られていますが、適度に紫外線を浴びることは皮膚でビタミンDを生合成を促してあげることができます。

ビタミンDとは、腸管でのカルシウムの再吸収、骨への沈着を促し、骨の成長・維持に重要な成分です。
ビタミンDが不足すると、食事でカルシウムを摂取しても十分に吸収されず、カルシウム不足となる可能性があります。
著しいカルシウム不足になると、けいれんなどの症状が起こるため、骨からカルシウムを溶かして供給するようになり、その結果、骨の強度が低下して、小児では「くる病」といった骨疾患、O・X脚といった骨の変形、歩き始めの遅延なども起こることがあります。

ですが、やけど状態になる程の長時間日光浴をする必要はありません。

地域、季節や天候、時刻によって変動はありますが、
おおよそ”15分程度"でビタミンD生成のために推奨される日光照射時間は確保されると言われています。

こどもたちの皮膚は大人よりも薄く、紫外線の影響を受けやすいため、紫外線量が比較的多い午前9時〜午後3時の時間帯は避けるとよいです。
また、外出時は日焼け止めを塗り、過度な紫外線を浴びすぎないよう注意しましょう。
日焼け止めはベビー用や子供用として販売されているものを購入することをオススメします。
低刺激性と書いてあるものを選び、防御指数は、日常の生活ではSPF15~20、PA++、海や山ではSPF20~40、PA++~+++を目安にしましょう。
汗や水で落ちにくい、ウォータープルーフの製品であればなお効果的です。


 

もし不安な症状が現れた時は、ひどくなる前にすぐに受診するようにしてください。
今後ともよろしくお願いします!

 


 

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