汗疹(あせも)💦💦💦
こんにちは、アクアキッズクリニックです。
梅雨が明けさらに暑い毎日が続いていますね。
夏本番がきて、お子さんと共に毎日汗だくで過ごしている保護者の方もたくさんいらっしゃると思います。
夏場はお子さんの汗疹に悩むご家庭が増える時期なので、今回は汗疹について詳しくお話ししていきたいと思います。
『汗疹とは』
はじめに、汗疹(あせも)とは、汗をかくことで肌が荒れてしまった状態のことをいいます。
なぜ汗をかくだけで肌が荒れてしまうのでしょうか?
夏の季節など高温多湿下の環境で汗をかき、かいた汗をそのままにしていると、
汗を大量に排泄するための汗管(体の中から外への汗の通り道)が汗に含まれる塩分や皮膚表面の汚れ・ホコリなどによって詰まり、
皮膚の中に汗が溜まることで、行き場のなくなった汗が炎症を起こします。
これが汗疹の原因です。
通常は、小さなぷつぷつとした発疹が、大量に汗をかきやすい部分や汗がたまりやすい腕や足の関節の内側によく見られます。
子どもは、体は大人と比べて小さいのに汗腺の数はあまり変わらないため、体表面積に対する汗腺の密度が高く大量に汗をかきます。
また、子どもは大人に比べて皮膚のバリア機能も未熟な状態です。このため、子どもの方が汗疹ができやすいといえます。
参考文献:あせも(汗疹)|ひふ研|第一三共
『汗疹の予防』
できてしまった汗疹はかゆみを伴うため、ボリボリと掻いて悪化させてしまうお子さんも少なくありません。
しかし、小さなお子さんに”掻かないで”というのもなかなか難しいため、まずは汗疹の予防ができることが理想です。
以下に、汗疹の予防方法についてご説明します。
①高温多湿を避ける
夏場は高温多湿で汗疹が最もできやすい時期です。
子どもは外で遊ぶのが大好きですが、可能であれば日差しの強い時間帯は避けて朝夕などの比較的涼しい時間帯に外遊びや買い物に出かけましょう。
自宅で過ごす際も、冷房や除湿機を活用してお子さんが快適に過ごせるよう配慮してください。
②汗をかいたらシャワーで洗い流す
先ほどお話しした通り、汗疹は汗腺が詰まることで発症するため、
外出先で汗をかいてしまったら、帰宅後にシャワーで洗い流し清潔な状態を保ちましょう。
③汗を拭き取る、吸湿性や通気性の良い服に着替える
外出先で汗をかき、すぐにシャワーを浴びることができない場合は、汗が乾く前に汗を拭き取ることが大切です。
また、汗を拭き取ったあとは吸湿性や通気性の良い服に着替えるなど、”汗をそのままにしない”ように意識してみてください。
④保湿剤でケアする
肌が乾燥すると皮膚のバリア機能が低下するため、汗疹がさらにできやすい土台を作ってしまっているといえます。
また、肌の乾燥はホコリや汚れなどの刺激に対しても敏感になるため、”かゆみ”を引き起こしやすい状態となります。
これらを予防するためには、毎日の皮膚の保湿ケアはとても大切です。
特に肌が乾燥しやすいシャワー後・お風呂上がりや、起床後に保湿剤をしっかり塗りましょう。
保湿剤の種類は、夏場には軟膏タイプのベタベタとした保湿剤よりも、ローションやフォーム、クリームタイプなどといった、保護者の方が塗りやすい・お子さんも嫌がらない保湿剤を使用することをおすすめします。
『汗疹ができてしまったら』
前述したような汗疹の予防をしていても、汗疹ができてしまうことは多々あると思います。
ここでは、汗疹ができてしまった場合の対応についてお話ししていきます。
汗疹の治療は、基本的には『スキンケア』=『毎日の保湿ケア、清潔ケア』となります。
軽い汗疹の場合は、皮膚を清潔に保ち、毎日保湿することで自然と改善していきます。
しかし、かゆみを伴った赤い汗疹の場合は、患部に炎症が起きているため、スキンケアだけでは治るまでに時間がかかったり、かゆみによって患部を描き壊すことで悪化したりする可能性があります。このような場合は、ステロイド外用薬を塗ることで速やかに汗疹を改善させることができます。
当院では、お子さんのお肌の状態を医師が診察し、皮膚状態に合わせたスキンケア用保湿剤や汗疹用のステロイド外用薬を処方することが可能です。
子どもの汗疹やおむつかぶれ予防にベビーパウダーを塗るように指導されていた時代もありましたが、大量のベビーパウダーが汗腺を塞ぐ原因になるため汗疹を悪化させる可能性もあり、近年では使用が推奨されなくなっています。
『まとめ』
汗疹ができてしまう原因は、汗腺が汗や汚れで詰まることです。
「かいた汗をそのままにしない」・「肌の清潔を保つ」・「肌の保湿ケアを徹底する」ことで汗疹は予防することができます。
もしも、汗疹ができてしまった場合は、お子さんの肌状態に合わせて保湿剤やステロイド外用薬を処方することも可能です。
お子さんが、汗疹の痒みなどに負けず、この夏をめいいっぱいに楽しめるようスタッフ一同願っております。
お子さんの肌トラブルのことで気になることがあればいつでもご相談くださいね。